資産形成の方法として大人気のNISA制度ですが、実は難しい部分も多い制度です。
その中でも悩む方の多い、非課税期間が終わるときにはどうなるのかについてを解説していきましょう。
特に今年で非課税期間が終了する方は、ぜひしっかり読んでくださいね。
このページで分かること
今年で非課税期間が終了するかどうかの判断方法
旧制度の一般NISAやつみたてNISAを使っている場合
非課税期間が終了する:2021年に一般NISAを使って投資信託や個別株を購入した
非課税期間が終了しない:一般NISAを購入したが、2022年以降に購入した
:2021年に購入したが、つみたてNISAとして購入した

ジュニアNISA制度を使っている場合
非課税期間が終了する:ジュニアNISA制度を利用していて、今年18歳になった(なる)
非課税期間が終了しない:ジュニアNISA制度を利用しているが、年末時点で17歳以下

①2021年に一般NISAを使って投資信託や個別株を購入した方
2021年に一般NISAを購入した場合、今年の年末で非課税期間が終了します。
このまま保有し続けた場合、年明け以降に発生した利益には税金がかかることになります。
※これまでの利益に課税される訳ではありません
NISA制度を使わずに購入した投資信託や個別株と同じ扱いになるだけなので、特に不利益はありません。

②ジュニアNISA制度を利用していて、今年18歳になった(なる)方
ジュニアNISA制度を使っていて、今年18歳になった(なる)かたは、今年の年末でジュニアNISA制度が終了します。
このまま保有し続けた場合、年明け以降に発生した利益には税金がかかることになります。
※これまでの利益に課税される訳ではありません
NISA制度を使わずに購入した投資信託や個別株と同じ扱いになるだけなので、特に不利益はありません。

18歳未満だがジュニアNISA制度を始めて5年経つ場合
まだジュニアNISA制度は終了しないが、今年で5年目を迎えている場合は来年に入ると資産が「継続管理勘定」へと移管されます。
少し分かりにくい名前ですが、5年以上経ったジュニアNISAは扱いが少しだけ変わるとだけ覚えておきましょう。
18歳になった年の年末まではジュニアNISA制度の対象として、全額が非課税のまま運用され続けます。手続も不要ですので、心配は不要です。
今後の選択肢
ではここまでの内容をふまえ、どういった選択肢があるか考えていきましょう。
①非課税期間の終了に合わせ売却する
今年の年末を目処に売却を考えている人も多いようです。「非課税で投資をする」ことが目的だった場合はこれが正解かもしれません。
しかしよく考えてください。ほとんどの人にとっての優先順位は
⑴資産運用をしたい
⑵どうせなら税金を払いたくない
の順だったはずです。ここから考えると、 非課税期間が終わるからといって売却するのは少し変です。
ただし売却のタイミングを探していて、何かの節目があったら踏み切りたいと思っていたのであれば、良いタイミングかもしれません。
②非課税期間が終わってもそのまま持ち続ける
来年以降の利益に税金がかかったとしても、そちらの方が本来の形です。
NISAとしての非課税期間が終わったとしても購入した投資商品の性能自体は変わらないので、これが最も自然な選択肢でしょう。
投資は長期目線で行うことが最も大切なことなので、本来の目的を忘れずにNISA制度に振り回さないようにしましょう。
③投資は続けたいがNISA制度をもっと活用したい場合
今年や来年のNISA枠に余りが出そうな方については別の選択肢もあります。
①非課税期間が終了する分を売却する
②その資金を使い、新たに投資信託や個別株を購入する
こうすることで、来年から課税対象になる資金をNISA制度の対象にすることができます。
5年前と今年では世の中の経済状況も変わっていますし、家計の状態も変わっているかもしれません。今の自分たちの考えに合うような投資信託や個別株はどういったものかを、あらためて考える機会かもしれませんね。
注意点として、NISA制度を使った場合は損益通算の対象にならないなどの弱みもあり、万能な制度ではないことには気を付けましょう。
買い直す際の注意点
先ほどの選択肢の①と③のように、今年で非課税期間が終わる分を売却する場合には注意点があります。
2021年以降にも一般NISAとして購入した分がある場合は他の年に買った分と混ざっているように見えるはずです。「2021年分だけ」を売却する方法が分かりにくいでしょう。
この場合2021年に購入した口数を確認して、売却の操作をするときに口数指定することで2021年分だけを対象にすることができます。
何年に何口購入したかは、各証券会社のNISA履歴のページで確認することができます。
例えば楽天証券をご利用の方であれば、ログイン後に NISA ⇒ 保有商品 ⇒ NISA(~2023)取得年度一覧 と入っていくと、何年に何口購入したかを確認できます。
楽天証券やSBI証券のHPでも説明が載っていますので、こちらも参考にしてくださいね。
まとめ
NISAはメリットも大きい優秀な制度ですが、今回のような注意点も多い、実は難しい制度です。
しっかり情報を整理して、上手に活用していきましょう!
※各商品等にご投資いただく際には商品毎に所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。又、各商品等には価格の変動等による損失を生じる恐れがあります。
※各商品等へのご投資にかかる手数料等およびリスクについては、当該商品等の契約締結前交付書面、目論見書、お客様向け資料等をよくお読みになり内容について十分にご理解ください。
株式会社HACO 金融商品仲介業者 四国財務局長(金仲)第56号
※ この記事の情報は2025/10/16時点の法令等に基づき作成しています。
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